【need you】世界観の確立したコンテンポラリーダンス。黄金時代と称したアートな超特急。

9人組のダンス&ボーカルグループ超特急の曲の紹介です。

 

2018年のアルバム「GOLDEN EPOCH」の中のリード曲「need you」

超特急が6人編成時代の曲です。

 

この曲は、超特急の中でかっこいい曲TOP3に入るんじゃないでしょうか?

曲もダンスもMVも、全部がかっこよくておしゃれ。

 

 

MVもお金と手間がかかっています。↓

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2020年に脱退したダンサー:ユースケ君がいます。

あっさりソフトな顔のメンバーが多い超特急の中で、彼は唯一大人っぽい顔立ちでした。

この曲の雰囲気に彼の見た目はすごく合っていたと思います。

 

てかこのMV、今見てもめちゃかっこいいなー!もっと再生されてもいいと思う。

宇宙空間というテーマが良いし無重力の演出も美しい!

ダンスもいろんな角度から撮ったりして、フルCGなのに安っぽくないよね。

 

 

さてこの「need you」

パフォーマンスもかっこいいんですが「キャーーー!!!」とはなれない、なってはいけないようなほど緊張感と重みのある曲です。

多分これをLIVEで見た人は「凄いものを見てしまった」という感想を持つのではないでしょうか。

LIVE Blu-rayを見てると、この曲のあとは一瞬シン…となるのが全てを物語っています。

 

この曲の最大のポイントはコンテンポラリーっぽいダンス。

当時2018年、日本の男性アイドル界において、こういう路線をやっていたグループは見たことが無かったなあ。まあ私が知らんだけかもだけど。

 

振り付けは、世界的に活躍されているダンサーTAKHIRO(上野隆博)さんとメンバーのユーキ君の共作だそうです。

ユーキ君、いい仕事させてもらってますね。

 

ダンスだけのバージョンはこちら。↓

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LIVEでは、上の映像のようにイントロでダンサーのカイが薔薇の花を一輪落とすところから始まります。

この薔薇は曲中ずっとステージの上に残っており、曲の最後に別のメンバーが拾い上げます。

 

一見“クサイ演出”に見えますが、全くそれを感じないくらい、世界観がしっかりしています。

振り付けにストーリー性があり、1つの映画を見ているようなパフォーマンスです。

この頃の超特急が得意としていた「曲の登場人物になって踊る」というスタイルですね。

いわゆるアイドルグループにありがちな“全員が同じダンスをする”という光景ではなく、

メンバー全員がそれぞれの人物となり、ときにはコロスとなり、それぞれが景色となって踊ることで物語が展開していきます。

それでも揃えるシーンはビターーーっと揃う!!!!というのが超特急の良さ。

 

全員の表現力とダンスレベルが高いから出来るパフォーマンス。

 

よくぶつからないな!ってくらいフォーメーション移動も複雑かつ激しいんですよね~。

最初から最後まで息をのむような緊張感のあるパフォーマンスで魅せてくれます。

 

 

ダンスも素敵ですが、曲自体も複雑に凝っていてかなりかっこいいです。

ピアノの流麗なイントロからスタートし、

リズム打ちも裏打ちが急に表打ちになったり、変則的な打ち方だったり、

曲が進むごとにどんどんメロディーとリズムが複雑に絡み合っていきます。

 

歌詞が少なめで間奏が長いのは、ダンスを重視させているためでしょう。

でもCDで曲だけ聞いても「めっちゃかっこいいな!」って思います。

 

リズム打ちが変則的なせいなのか、ダンサーはカウントではなくメロディー(と歌詞)で踊っています。

なのでコンテンポラリーっぽい仕上がりに見えるのかも。

 

 

さて、ボーカルについて。

一応恋愛の歌詞ですが、現実味の無い抽象的な歌詞なので、ラブソングという言葉はしっくりこないかも?

超特急はこういった幻想的な大人のラブソングが多いんですよね。

「need you」とテイストの似た曲で「Fashion」「You Don't Care」という曲がありますがこれらも浮遊感のある不思議なラブソングです。

 

【Fashion】ボーカルの歌唱力に酔いしれたい、アンニュイな一曲。 - PINKに交われば赤くなる

 

2016年~2019年くらいまでの時代、ボーカルのタカシ君は若々しい美しい声で情感を込めずに淡々と歌っていて、

それがこういった幻想的なラブソングにすごくマッチしてると思います。

今の彼はもうちょっとパワフルな歌い方をするようになりました。

 

「need you」タカシ君の得意技でもある地声と裏声(高音)の行き来がよく生かされています。

音の高低差の幅が広いし、行ったり来たりが多いので歌うのが難しい曲だと思いますし、

しかもがっつりダンスのフォーメーションに入って歌うので、おそらくタカシ君はかなり苦労したのではないでしょうか。

 

こうして振り返ると、ダンスも歌も随分とハイレベルな挑戦をしており、

きっと当時のファンを楽しませてくれていたと思います。

 

2016~2019年くらいまでの超特急は、こういったアートな感じのパフォーマンスが多くて見ごたえを感じます。

 

「need you」はこちらのアルバムに収録されています↓

GOLDEN EPOCH (通常盤)

GOLDEN EPOCH (通常盤)

  • アーティスト:超特急
  • 株式会社SDR –Music-
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GOLDEN EPOCH (初回限定盤)

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  • アーティスト:超特急
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このアルバムをひっさげたLIVEはこちら。GOLDEN EPOCH@さいたまスーパーアリーナ

 

最近の超特急は、分かりやすくかっこいい系の流行路線に乗っており、

その甲斐あってかファンが激増しております。

ただ個人的には、彼ららしさが失われて勿体ない気もしてるんですよね。

「確かにかっこいい曲だけど、これは超特急じゃなくても良くない?」みたいなパフォーマンスもちらほら感じています。

 

まあ、「今はファンを増やす時期だ!」と本人たちも考えているようなので、まずは広く受け入れられるほうが先決かもしれません

 

この「need you」のように「超特急にしかできないかっこよさ」をまたいつか見たいです。

 

こちらもアルバム「GOLDEN EPOCH」の収録曲↓

meg-music.hateblo.jp

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