4thアルバム【DanceDanceDance】全曲レビュー

11月10日に、

5人組ダンスボーカルグループ超特急ニューアルバム

DanceDanceDanceが発売されました。

 

 

超特急10周年!4thアルバム 「DanceDanceDance」

タイトル通り“踊れる”アルバム。

ほとんどが新曲というサービス満点っぷり。

 

先行配信された曲もありますが、「アルバムのテーマを匂わせた」ってかんじ。

全曲通して聴くと、先に配信された曲とのピースが繋がって、世界観が完成します。

このアルバム、曲ごとに違う国をモチーフにしており、歌詞やサウンドにもその国の特徴を取り入れています。

 

簡単に全曲レビューしてみます!

※[ ]内はモチーフとなっている国です。

 

 

1.같이 가자(カチカジャ)[韓国]

はい、一曲目は같이 가자(カチカジャ)です。

一曲目がこの曲なのは嬉しくなります。

先行シングルカットされた曲なので、以前レビュー書きました。

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もうこの曲は、このアルバムの代表曲と言うか。

「このアルバムはこういうアルバムですよ」という名刺がわりの曲ですね。

明るくて、楽しくて、踊れる。

一曲目にふさわしい。

カチカジャ、よく街で耳にしますねー。いろんなお店で流れてます。

 

2.Yodelic Fire(ヨーデリックファイア)[スイス]

最初の印象は、必殺技みたいなタイトルだな と。

この曲も先行シングルカットされたのですが、「サンバ、韓国、ロシアと来て、次はヨーデルか。タイトル的にまたおふざけ曲かな」と思いきや、意外とちゃんとした曲でした。

サウンドが遊び心ありまくりで、超特急がよくやる“カッコイイと悪ふざけを行ったり来たりする“という構成になっています。

ヨロレイヒってコーラスが入ってたり、アコーディオンを使っていたりと、ヨーデルのカントリー的な雰囲気もあるんですが、サビで急に雰囲気がエレクトロロックに変わる。かっけえ。

曲はカッケェんですがMVはふざけ散らかしてます。雑コラみたいなMV。

www.youtube.com

CARNAVALで衣装とセットに惜しみなくお金を注ぎ込んだ同じグループと思えない…

でもこのシュールさが超特急☆

余談ですが「ヨロレイヒ」って掛け声みたいなもんで、特に意味のない言葉って知ってた?

 

 

3.Sonrisa(ソンリッサ)[スペイン]

スペインがテーマと言うことで、フラメンコの曲調と歌詞。

このアルバム内で一番テーマに忠実に作ってる曲。この作曲家は真面目な人に違いない。Yodelic Fireとのギャップ。

ボーカルのタカシ君はこういう曲も得意なんだなあと新しい発見でした。

この曲はダンスが楽しみですね。超特急なら期待を裏切らないフラメンコを見せてくれそう。

「ダンスがかっこいい曲を好きになる」ってのは、超特急のファンあるある。

 

 

4.荣光(ロングァン)[中国]

ゴリゴリ打ち込みサウンドなんですが、中国っぽいオリエンタルな雰囲気もあり、アレンジもキラキラと華やかでテーマパークの音楽みたいにファンタジックです。

でもBメロでは力強さもあり、中国語のラップもあり、長めの間奏はきっとダンスが凄いんだろうなあと予測。

この曲はCDで聴くよりLIVEのほうがいい気がする。音が降ってくる感じの曲。

 

中国語の発音って可愛くて好きなんです。女子アイドルような曲調も相まって、キュートな仕上がりになってます。

英語・日本語・中国語の3言語がちょうど三分の一ずつくらいのバランスで配置されていてボーカルのタカシ君の努力を感じます。

 

 

5.Добрый День(ドーブリジェン)[ロシア]

先行配信されたこの曲!

もう大好き。

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この曲のジャンル、ロシアンハードベースっていうんだって。

知らなかった~~超特急のおかげで出会えた音楽ジャンルです。

かなりダークな曲調なので、爽やか系の曲が多いこのアルバムの中では異質かも。

でも今までの超特急には近い音楽かもしれない。

 

 

6.Magnifique(マニフィック)[ニューカレドニア

90年代っぽいデジタルなJ-POP感漂うサウンドです。

曲が割と単調というか、高低差があまりない。

あと普段の超特急ってひとつの音に言葉を詰め込むけど、この曲では1音にひとつずつカナを当てた感じ。

英歌詞を直訳したんか?ってくらい素直な日本語の歌詞。

あえてなのかちょっとクサい歌詞がレトロな曲調にハマる。

美しい君こそ僕のプライド

って歌詞とか。レトロで90年代ぽい。

あとリズム打ちもちょっと昔っぽいのかな。

ニューカレドニアがテーマと言うだけあって、爽やかでリッチな、ビーチを感じさせる曲。

これほんと超特急の曲か?って思うくらい、明くて健康的な曲です。

 

今のとこ少し物足りなく感じるけと、聴き続けるとこういう曲が好きになったりするんだよなあ

なーんか癖になる曲です…

 

 

7.Chill out@JP(チルアウトアットジェイピー)[日本]

大人っぽいゆったりしたR&B。

「Chill out=まったりくつろぐ」 という意味の通り、恋人同士が甘い時間を過ごす朝の風景を歌っています。さわやかなセクシー感。

テーマは日本だけど、ベタに和の曲調にしなかったところがGOOD。

普段歌うことのないダンサーのカイ君が、囁くようなラップを担当しています。

ここ最近、カイ君が絡む曲はこういう色気のある曲が多いですね。彼の柔らかな声とかアンニュイな雰囲気がぴったりと思います。

アルバムの曲順で、ちょうど半分の位置に来るこの曲。

日本に戻ってきて少しブレイクタイム‥な感じ。

ここからまた旅に出ます。

 

 

8.Cead Mile Failte(ケードミレフォールチャ)[アイルランド

アイルランドがテーマなので、UKロックとかかなーと思ったら意外な方向から攻めてきた。

アイリッシュポルカと言うジャンルらしい。そっか、ダンスミュージックだもんね。

ポルカって、結構軽快な民族舞踊のイメージだったんだけど、Cead Mile Failteはかなり力強い曲調です。勝手なイメージだけどドイツっぽいような。

曲調も楽器も、一番民族っぽさがある曲。なのに歌詞は殆ど日本語。そのせいかなんとなく和の雰囲気も感じるのが面白い。

2拍子だけどダンスどうなるんだろな?意外と踊りやすいかも?

 

 

9.CARNAVAL(カルナバル)[ブラジル]

これも先行配信された曲、CARNAVAL。

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先行配信されてる曲がキワモノばっかりというのがさすが超特急と言うか・・。

後に紹介するDance Dance Dancing!とかいかにも万人受けしそうな曲なのに、そういう曲は温存させておく、という超特急の謎作戦。

 

10.大大大地[アフリカ]

ファンクで打楽器のビートが気持ちいい曲なので、最初ノリだけで聴いてたんですけど、「あれ?よく聞くと変なこと歌ってない…?」って思って歌詞カード見たら、

食後コンゴ行こう 

シロサイクロサイ食べろ野菜

ひっくりかえしたらちゃぶ台

って歌ってた。あー、ふざけますね、この人たちは、ほんとに…

超特急ワールドだなーって感じがしますね。

イロモノ曲に思えるけど、ほとんどメロディーのない曲なのにシンプルに歌い方とリズム感だけで完成させてるのかっこいい。

ラップなんて洒落たもんじゃなく「雄叫び」って感じなんですがそれが野生を感じる。まさに大大大地。

私は結構この曲好きです。最初から最後までめっちゃノレる。

音程だのメロディーだの関係なく自由に声を出せ!体を揺らせ!リズムに乗れ!って感じがほんと楽しい。

これぞダンスの原点、音楽の原点。

 

 

11.Holtasoley(ホルタソーレイ)[アイスランド

このアルバムの中で唯一のバラードです。大大大地からの振り幅が凄い。

“しっとり”というより“壮大”な曲調。

アイスランドの星空の下、澄んだ空気の中、白い息を吐きながらひとり歌うタカシ君が目に浮かぶような、儚くも美しい曲です。

映画のテーマソングさながらのドラマティックなメロディーラインと、ピアノとストリングスのハーモニックな音色が、完全に泣かせに来てます。

歌詞は、過去の恋人への想いを馳せ、「それでも君を守りたい」的な切なくもストレートなラブソング。

タカシ君って、あまりバラード向きじゃないと思っていたんですよね。

彼にはあまり影が無いというか、寂しい・切ないという感情を歌うのにはまだ足りてない気がして。

でもこの曲を聴いて、あれ、いいじゃん??って。

特に曲の後半になるにつれ感情が高まっていったのか、より良くなっていってる気がします。

 

 

12.Dance Dance Dancing![アメリカ]

ああ超特急はもう次のステージに進んだのだな、とはっきり分かる曲。

全英歌詞で、ノリもJ-POPではなく洋楽感を強めて、ターゲットを国内だけに絞らずに世界に広げた感じがします。

若さもありながら、大人っぽい明るいダンスナンバーです。

メロディーもハーモニーもめちゃくちゃ綺麗で、Cメロのゴスペルぽい雰囲気とかもうたまんない。ライブでクラップしながらみんなで歌いたい。

タカシくんの素直で嫌味のない歌い方がめちゃくちゃこの曲にマッチしますね。

彼の声だからこそ、重厚なハーモニーが重たくならずに聞こえる。

タカシくんの声でよかったなぁと思える。

いい曲だなあこれ。このアルバムの中で、LIVEで見たい曲ナンバーワンかもしれません。

今までの超特急とは違うパフォーマンスになりそうな予感。

この曲を、背伸びを感じさせずおしゃれにかっこよくパフォーマンス出来るかどうか。実力が試される曲かも。

これからの10年、超特急の代表曲として使える曲になると思います。

 

超特急メンバーもいよいよ20代後半をむかえます。

年齢を重ねないと似合わない曲ってあるので、ついに色んな曲ができる年齢になってきたのね、って思います。

 

 

13.Te quiero mucho(テ キエロ ムーチョ)[メキシコ]

Dance Dance Dancing!が良すぎて、あの曲がアルバムのラストナンバーでもいい気がするのですが、軽いノリのTe quiero muchoがここで登場するのはちょっとアンコール感があっていいかも。

曲調はSKAです。早いテンポのSKAなので、楽しいダンスになりそう。

Table Manners HeyHeyHeyを聞いてて思うけど、タカシ君の声って管楽器と本当に相性良い。

明るい曲調+管楽器+タカシの声=最高! という方程式が成り立つ。

超特急はいろんなジャンルに挑戦するけどSKAって意外となかったね??

ジャズはあるけどレゲエは無い。

そう考えると超特急って、都会っぽい曲が多かったんだな。

空と海と太陽 大地

って歌詞も、今までの彼らにはない感じ。

SKAのナチュラルでフリーダムな雰囲気がとても新鮮。 

個人的に、SKAは好きなジャンルなので嬉しい。

暖かい季節に屋外で聴きたい曲です。

 

 

14.You Don’t Care


こちらは通常盤のみで収録されている曲です。(特に国は限定されてない)

「大人の片想い」って感じの歌詞ですが、誰かに向けたラブソングというより、悶々とする心の内面を表現したような曲。

ダブとR&Bの融合。

難しそうなメロディーラインですが、それが曲の不思議な雰囲気とマッチします。

タカシ君のきれいなファルセットボイスにリバーブエフェクトかけまくって幻想的に仕上がってます。大人っぽ~。

メロディも歌詞も、ちょっとFashionっぽくて好き。

この曲でアルバム〆るのめちゃくちゃかっこいー!!

 

 

まとめ

DanceDanceDanceというタイトル通り全曲ダンスミュージック。なんですが、

今までの超特急に多かったバキバキのEDMやクラブ感じゃなくて、軽めのディスコミュージックみたいなのが多い。

ダンサーがドヤるためのダンス曲というより「みんなで踊ろうよ!」みたいな雰囲気のアルバムです。

 

あとなんか全体的に懐かしみを感じる曲調が多いです。

今回は大人層もターゲットに入れてあえてこういう曲調にしたのか、それともまたこういう曲が流行ってきてるのかわかりませんが。

私のような30代が「あ、懐かしい」って感じるメロディーやアレンジが結構多くて、若い子にはかえって新鮮かも。

大人のアーティスト感がぐっと強くなりました。

多分もっと聴きこんで、ダンスも見たらまた曲の印象が変わって行くんでしょうね。

何度も聞きたくなる良いアルバムと思います。

 

 

個人的には、ひさしぶりの、“発売日が待ち遠しくて、発売当日にゲットするアルバム!”でした。

音楽に対するこんなワクワク感、本当に久しぶり。

好きなアーティストはたくさんいますが、最近はアルバム出ても「まあそのうち聞くか」みたいなテンションだったから。

音楽に対する熱量や好奇心を、再びたぎらせてくれた超特急に感謝!

 

アルバム「DanceDanceDance」は、LIVEBlu-ray付きの初回限定版と、CDのみの通常盤があります。↓

Dance Dance Dance [初回限定盤]

Dance Dance Dance [初回限定盤]

  • アーティスト:超特急
  • 株式会社SDR –Music-
Amazon

 

10周年記念ライブではこのアルバムの曲も披露されることでしょう。

<2021年11月23日(火祝)>  

埼玉 さいたまスーパーアリーナ 開場17:00/開演18:00

<2021年12月26日(日) >

大阪城ホール 開場 16:00/開演 17:00

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