【CHRISTMAS ONEMAN SHOW 2016 愛す。in Wonder Land 国立代々木競技場 第一体育館】罪と愛と毒の不協和音。

男性アイドルに疎かった私が、

令和元年に突如ハマった超特急

www.youtube.com

 

CDで聴くのもいいけど、

彼らはダンスを売りにしているので、LIVE Blu-rayをぜひぜひ見てほしいです。

 

私と同じように、

男性アイドルに特に詳しくない、あんまり興味がない、

でも音楽何でも聞くしライブや舞台とか大好きだよ!

って人に見てもらいたいBlu-rayはこちら。

 

CHRISTMAS ONEMAN SHOW 2016 愛す。in Wonder Land 国立代々木競技場 第一体育館

2016年12月24日、クリスマスイブのLIVE。

 

今は5人で活動している超特急ですが、まだ初期の7人体制の超特急です。

 

 Dramatic Sevenというアルバムをリリースした直後ということもあり

このアルバムの世界観が色濃く出たLIVE。

Dramatic Seven

Dramatic Seven

  • アーティスト:超特急
  • 発売日: 2016/10/26
  • メディア: CD
 

  アルバムDramatic Sevenはかなり凝ったテーマになっており、

Wikiにも記載されているのですが

七つの大罪」をベースに、様々な「愛」の形を表現した。

ビジュアル面においても、七つの大罪にリンクした動物をモチーフとした衣装が制作され、アルバムのコンセプトをより強調するものとなった。

 引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/Dramatic_Seven

 

アルバムと同じく七つの大罪と愛を表現したのがこの「愛す。in Wonder Land」

 

このテーマからも一般的なアイドルのLIVEとは一味違った感が予測できるでしょうが、

まさに本当にワンダーランドな、不思議なLIVEです。

私は世界観のしっかりしたLIVEって好きで、衣装やセットとかもじっくり見ちゃう。

 

七つの大罪と愛、そしてクリスマス

「愛す。in Wonder Land」は、七つの大罪と愛」という超重いテーマと、

クリスマスというファンタジックできらびやかな世界が融合している。

 

ファンタジーなんだけど、純真な感じじゃなく、どこか毒々しい。

 

そしてそれを表現しているのは、

まだ少年の幼さの残る大人になりかけの20歳そこらの超特急たち。

終始にこにこと笑っていて相変わらずダンスも歌もうまい超特急の7人ですが、

会場全体を包むなんとなく不穏な空気や毒のある衣装が、

不思議な不協和音のような気味の悪さ。

華やかな衣装と笑顔に隠された毒。

 

でも華やかなアイドルのコンサートとしてもきちんと確立されている。

 

この頃の超特急って、まだ自己プロデュースができてる子とできてない子の差が結構あるように見えるんですが、

それが図らずもかえって良い効果になってて、

大人に言われるがままの不安定さが見え隠れする。

 

この7人の、この年齢の超特急しか作れなかったであろう、独特の世界観。

それこそ本当に不思議の国のアリスのような、

カワイイけど毒のある、悪趣味だけどファンタジーな世界。

ファンの子たちはまさに超特急によってワンダーランドに招き入れられたわけです。

 

この不思議な気味悪さをアイドルのコンサートでやっちゃったところが凄い。

 

普通にかっこいい衣装を着てキラキラと爽やかにふるまっていればファンは満足するでしょう。

でもそういう既存のアイドルと同じことはやらない。

やらないけど、めちゃくちゃ突飛なことをするのではなく、

アイドルの色も残しつつ、毒もはんなりと混ぜる。

あれ?なんか変、でも何が変なんだろう・・?みたいなジワリときいてくる毒。

アルバムDramaticSevenのリリース時からこの構想はあったのかな。

 

こういう、アンバランスだけど妙に癖になる感じを出来るのが超特急なんだなあ。

舞台演出として一見の価値ありのコンサートです。

 

 

超特急のメンバーのメイクもいつもより濃いめで、

ばっちりとアイラインの入ったメイクは人が変わったような、

さながら「ワンダーランド」のキャストといったかんじです。

 

衣装においても

メンバー皆が全く統一感のない衣装で、アイドルのイメージをぶっ壊してくれました。

このLIVEは衣装がめっちゃ素敵なんです。

BULLET TRAIN CHRISTMAS ONEMAN SHOW 2016 愛す。in Wonder Land 国立代々木競技場 第一体育館 (2016年12月24日) [Blu-ray]

これは衣装の一部。素敵でしょ。

 

この公演の衣装は全部好きです。

今までいろんなLIVEをそこそこ見てきた私ですが、ステージ衣装としては一番好きかも。

 

男性アイドルって王子様みたいな衣装着て踊るんでしょ、みたいな貧相なイメージしかなかった私を裏切ってくれました。

 

超特急の歴史で言うと、ちょうど「ダサカッコイイがアートに進化」した時期にあたります。

ビジュアル変化の歴史はこちらをご覧あれ↓

meg-music.hateblo.jp

 

まさにアーティスティック。

服飾学校の学生の卒業制作みたいな奇抜な衣装のオンパレード。

カイ君の衣装なんてオオカミの頭ついてるし、タカシ君は全身に花付いてるし、

アンコールではみんな食べ物のネックレスしてます。

ユーキ君はステーキ。

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これかわいい(笑)。付け合わせもついてる(笑)。

むしろこれがグッズなの?だったら欲しい。

 

 アンコールって、演者がグッズのTシャツ着てるのが一般的な気がするけど

この公演では着てないという・・w

でもそういうところが良いんだよな‥

もう本当に、そういう型にハマらないところがこの公演のいいところ。

 

 あと面白いイベントとして、

「YELL」という曲の時に

「超特急からファンへのクリスマスプレゼントとして、自由にスマホで録画していいですよ」というサプライズがありました。

ファンの人たちが自分の席からスマホで撮った動画が、ネット上にちらほら公開されています。

ほんとに素人がスマホで撮ったの?ってくらい歌がうまいです。

定点カメラで見ることで、ちょっとLIVEに行った気分になれますよ。

 

 

多分、この時期の超特急が一番「アート」だったのではないかな。

どの音楽ジャンルにも属さないパフォーマンスグループって感じで、

きっと音楽界にとっての脅威で、ノリにノッっていた感じがします。

 

ロッコに乗ったり、なぜか女装したりと、

アイドル色もちょこちょこあるんですが、それは既存のファンのためかな。

このままぶっ飛んで行ったらもっと面白くなった気もするんだけどな。

 

まあでも「奇抜な集団のコンサート」って感じじゃなくきれいに仕上がっているのは

彼らが実力がしっかりあってパフォーマンスがうまいから。

この公演通してずっと思うのは

コーイチ君、歌うまいな・・と。

この人の歌があるからダンサーが安心して踊っているのを感じます。

 

一番の盛り上がり場である「Peace of LOVE」という曲で、今年脱退したユースケ君が泣きながら必死で一人で踊る姿は貰い泣けます。

彼はそんなにダンスがうまいとかじゃないんですが

ファンに愛を伝えたいというひたむきなエネルギーは人一倍で、画面越しでもそれはじゅうぶん伝わってきます。

 

なんだろう、この公演はこの脱退した二人がやたら目立つLIVEですね・・。

 

 

クリスマスイブのLIVEなので、今の時期に見るのもちょうどいいんじゃないかなー。

 

超特急はクリスマスに結成したので、

毎年クリスマスにはLIVEを行うのが定例らしいのですが、

お陰でメンバーはクリスマスを家族や恋人と過ごせないし

ファンも「超特急のLIVE>恋人」という優先度なのかと思うと、

罪作りな結成日だな・・・と思います。

 

でも!!!

今年のクリスマス、超特急は配信LIVEを行うので、

聖なる夜に大切な人と一緒に 超特急を応援しましょ。

 

 

bullettrain.jp