【Billion Beats】愛とはなんだ。命と愛のラブソング。

昔、なんかのドラマで、恋愛に悩む主人公が、恩師に「愛とはなんでしょうか...」と問うシーンがありまして。

恩師の答えは

「愛とは、相手の命を慈しむことです」

 

 私は、この回答に全面賛成なんです。

 相手の命を慈しむ。

超特急の「Billion Beats」はまさにそういう楽曲だと思います。

 

 

 

生まれてから死ぬまで人は 20億回の鼓動を打つ

 

 20億分のうちの あと何回 君といられるだろう

 

 この二行の歌詞に、「Billion Beats」のメッセージが詰められてます。

まさにこの通りのラブソングです。

 

 2014年リリースのアルバム「RING」の中の一曲。

アルバムのカップリングですが超特急の中でも人気上位の曲です。

 

www.youtube.com

 

 私は青春満載のラブソングって、むず痒くてなんかもう、ワー恥ずかしい!ってなっちゃって聞けないんですが、この曲は好き。理由は後で書きます。

 

まぁとにかくシンプルでストレートなメッセージが満載で、

永遠が欲しいと欲張りになる

という歌詞なんて、ザ・ラブソング!!!

 

明るいメロディーにひたすら愛に満ちた言葉が乱立する歌詞。

サビは、キーのやたら高いボーカルで盛り上がる。リスナーをとことん幸せな気分にさせる、キラキラした曲。

最初はそう思って聴いてました。

 

この曲、上に貼り付けた2015年のLIVE映像のように、ダンサー陣は多幸感に満ちた生き生きした表情でダンスすることが多いように思えます。

 

 

が、2017年の武道館LIVEだけは、少し違う。↓

 

このLIVEは途中がメドレー編成になっており「Billion Beats」はサビだけのパフォーマンスです。

ダンサーは、ユーキリョウガユースケの三人だけなんですが・・・・、

 

三人とも、とても切ない表情で踊っているんですよね。

 

・・ あれ?いつもの幸せいっぱいスマイルはどうした?

 

 

優しいような寂しいような、すごく複雑な表情なんですよ。

泣きそうな顔で、左手でぐっと胸元を掴んだ振り付けが歯がゆい。

 

 

この3人の表現に、なんかハッとさせられて。

「ただただ、恋愛の絶頂にある恋人の曲」と思っていたけど、違うのかな?って思って。

 

 

そもそもですが、「生まれてから死ぬまで」という歌い出しに、結構どきっとしません?

あまり「死」という言葉ってアイドルソングで使わない気がするんですけどね?

 

生涯とか一生とか、置き換えられる言葉はあるのに、あえて死という重いキーワードを、曲の初めに持って来た違和感。

 しかも明るいメロディーに乗せた歌詞なので、さらにその違和感が深まり、胸騒ぎがします。

ただのほっこりしたラブソングじゃない感が、しょっぱなから漂ってるんですよね。

 

 

愛する人と幸せな時に、ふと、いつか来る命の終わり、鼓動の終りを思う。

二人の生に終わりが来ても、愛だけは永遠が欲しいと欲張りになる。

 

そんな、純粋すぎるゆえにどうしようもなく寂しい気持ちが、この曲を包んでいる気がします。

弱くて若くて繊細なラブソング。

 

 

この曲の歌詞は、ファンへの愛という捉え方もあると思いますが、恋人同士の曲と思って聞くほうが

45億年 紡いできた惑星(ほし)の物語
僕らだってきっと 大切な1ページなんだよ 

君といると 時々 まるでタイムトリップ
過去も未来も 飛べそうだよ

という歌詞のくだりが、私はストンと落ちます。

 

最初聴いた時は

"過去も未来も飛べる"ってどういう意味だろうと思ってたのですが、

「45億年繋いできた命を、僕も君と繋いで行きたい。

そうすることで、僕らの命は過去にも未来にも行ける。永遠に繋がっていく愛が生まれる気がする。」

 

そう解釈すると、この曲の「生命と愛」というテーマがより浮き彫りになってきます。

 

この曲が好きなのも、そういう重いテーマが隠れているからだと思う。

ただのハッピーラブソングだったら、たぶん好きな曲にエントリーしないので(笑)

 

 

 でもね、ラブソングとしても秀逸だよね。

この思いに終わりなんてあるわけない と思うまっすぐなあの感じ。

なんて清らかで繊細なんだろう。

 

ただの恋だった10代から、だんだん愛を知り、大人になりかける年齢の彼らと、ちょうどマッチするのもいいですね。

「相手の命を慈しむ」ということを、少し理解し始めた彼らの表現力。

 

 とにかく、この2017年の武道館LIVEの時のダンサー三人は、素敵ですよ。

  サビ部分だけの短いバージョンなんですが、フルバージョン見てみたかった演出ですね…

 タカシ君の天使のように澄んだ歌声が、ダンサーたちの切ない表現をより引き立ててくれます。

みんなキレイだなあ。

  

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CDだけ聴いてたら、多分この曲の重さに気づかなかった。

 

こんなふうに、曲だけでは感じ取れない複雑な感情をダンスで表現するのが、超特急だなーと改めて思います。

 

こちらのCDに収録されています。↓

RING(指定席盤)

RING(指定席盤)

 

 

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